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Works
ネックテンション治具によるフレット交換とフレットすり合わせのススメ
当社ではパーフェクトなフレットを追求し、全てのフレットすり合わせ、フレット交換の際の指板修正にNeckjig(テンションすり合わせ)を採用しています。当社では施工例がダントツに多く最も力を入れている修理です。指板上のねじれ、波打ちなどを正確に修正できます。この方法はハイエンドギターでは世界水準となっています。
殆どのギターでは新品状態でもフレットの面が完璧ではありません。ビビりや音づまり、弦高を低くしたいなどのご要望に必ずお答えできるものと存じます。
NECK JIG
トラスロッド調整後、弦を張った状態でフレットの凹凸の誤差を計測し、ネック治具にセットします。
確実にセットして、弦を外したらは2つのダイヤルゲージに忠実にネックの反り状態を再現します。
ゲージを当てながらすり合わせ作業を行います。
フレットの仕上げは全て手作業になります。*BIGBOY小林ツイッター参照にて。
フレット交換の流れ
フレット交換前は、使用者であるお客様とよく相談しどのようなフレットを打つべきか決めていきます。具体的にはまずフレットの幅と高さを測定します。もとのフレットが良い場合もとの寸法通りのものを選択し、好みのフレットがあればそれを打つこととします。
使用するフレットはStewmac社製かJescar製を選ぶことが多いのですが、他のメーカーの使用も可能です。最近JescarのSS EVOフレットの依頼が多いように思いますが、減りが少ないのとステンレス独特の癖があまりありませんのでおすすめです。
また、打つときには弦のゲージとチューニングも合わせて決めてもらいます。半音下げでも約10Kgほど調弦時の荷重が軽くなるのでネックの状態は変化します。使用する弦の太さとチューニングに合わせて指板(フレット)を真っ直ぐにしますので、精度の高いフレットが出来上がります。
また、交換後のフレットは交換前より高くなりますので合わせてナット交換が必要なケースが多いです。ナットの素材なども一緒に決めていきます。